豆知識 - A6061とA6063の違いとは?

2023.10.02

A6061とA6063の違いとは?

A6061について

まずは、A6061とA6063の各材質の特徴についてご紹介いたします。

アルミ展伸材用合金は、添加されている元素によって材質が異なり、主に1000番台から7000番台まで分類されます。

その中で、A6061とA6063はMg(マグネシウム)-Si(シリコン)を含む6000系熱処理合金になります。

 

A6061は、耐食性に優れており、Cu(銅)も少量添加されているため強度も高く、鍛造性にも優れているバランスの良い合金です。

また、調質T6処理を施すことにより耐力値の向上がなされ、目安値ではあるがSS400に匹敵する耐力値もあります。

 

その優れた耐食性と強度も中程度あるため、構造用部材として使用され、特に自動車部品では多用されています。

近年では、半導体製造装置向けで需要が高まっている材質でもあります。

 

主な用途:半導体製造装置、機械部品、各種構造用部材、航空機部品、自動車部品など

 

『T6 = 溶体化処理後、人工時効硬化処理を施したもの』

溶体化処理とは・・・

 高温にして元素を均一に溶け込ませ、急速冷却し、加熱時と同様の状態を保つ。

人工時効硬化処理とは・・・

 特定の温度と時間を加え、十分な強度を得る処理を施すこと。 

A6063について

A6063は、多種多様なアルミ合金の中で押出加工性に優れている材質です。

押出加工により高精度の製品を成形が可能なため、L字アングルやチャンネル、平角棒、パイプなど様々な切断面形状の取り扱いがございます。

また、アルミニウムの特徴である酸化皮膜を形成することから耐食性も良好です。

かつ、陽極酸化処理性(アルマイト性)にも優れ、表面にアルマイトを施した製品も取り扱っております。

 

A6063は、押出用材料として、建築材・土木材・自動車用部材・家電製品など私たちの生活に馴染みの深いアルミの素材です。

主な用途:アルミサッシ、各種構造用部材、内外装関連(ドアや窓)など

A6063はA6061と比較し、強度は低いものの押出加工性、耐食性、表面処理性に優れています。

A6063には板材の規格はありません。丸棒はA6061とA6063ともに規格があります。

パイプやアングル、角棒などの型材はA6061にはなく、A6063のみになります。

 

      引張強さ(N/mm2)   耐力(N/mm2)

A6061-T6    260以上       240以上

A6063-T6    205以上       170以上

 

A6061とA6063の取り扱い規格は下記よりご確認ください。

下記の取り扱い規格に無いものも対応可能な場合がございますので、お気軽にご相談ください。

 

《A6061板 取扱い品》

~通常サイズから極厚板まで~ A6061取り扱い規格 ←こちらをクリック!

《A6063S 取扱い品》

A6063S四角パイプ  商品ページ ←こちらをクリック!

A6063S平角パイプ  商品ページ ←こちらをクリック!

A6063S四角棒  商品ページ ←こちらをクリック!

A6063S平角棒  商品ページ ←こちらをクリック!

A6063Sチャンネル  商品ページ ←こちらをクリック!

A6063Sアングル  商品ページ ←こちらをクリック!

 

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