2024.04.09
概要について
現在、世界中で脱炭素・ゼロカーボン社会の実現が求められており、製造業においても環境負荷を軽減し、地球にやさしい製品を提供する動きが活発化しています。そのひとつとして、「グリーンアルミニウム」の市場が広がりを見せています。
グリーンアルミニウムとは、製造から使用、リサイクルに至るまで、環境に配慮した方法で製造されたアルミニウムのことを指します。
従来のアルミ製造工程では電力などのエネルギ―消費が高く、鉄や他の金属と比較しても、精錬時の二酸化炭素の排出量が大きいという課題がありました。グリーンアルミニウムの製造では、水力や太陽光、風力といった再生可能エネルギーの利用やエネルギー効率の向上など、環境にやさしい技術が採用されています。
また、アルミ材の素となる新地金の使用量を減らし、リサイクルアルミの使用率を高めることで、新地金を精錬する際のエネルギー消費を抑え、二酸化炭素の排出量を減らすことが可能になります。
これらにより、製造段階での環境負荷が大幅に削減されます。
使用例について
欧米では自動車業界を中心に低炭素素材の採用が進んでいます。アルミ製造メーカーでの開発をはじめ、ドイツの自動車メーカーBMWやアメリカのアップル社でグリーンアルミニウムが実際の製品に使用されています。
日本においても、ヤマハ発動機がメインフレームやホイールといった2輪車用アルミニウム合金製部品の材料にグリーンアルミニウムを採用しました。
今後、電気自動車(EV)などの普及が見込まれる中で、アルミニウムの需要もさらに高まることが予想されます。
その中で、グリーンアルミニウムは、SDGs(持続可能な開発目標)の実現と達成に向けた重要な素材として注目されています。その製造から使用、リサイクルに至るまで、環境に配慮したアプローチが取られており、資源の有効活用と環境負荷の低減に貢献が期待されます。
弊社のサステイナビリティについては下記URLをご参照ください。
https://www.vansei.co.jp/?sustainability_open=1